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憲法14条その2の行政書士試験受験対策

【行政書士試験対策 憲法14条その2】

1 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

【行政書士試験対策 憲法14条その2解説】

4 議員定数不均衡について
(イ)投票価値の平等も必要か
選挙権の平等は、単に一人一票が守られれば足りるのではなく、各個人の投票が選挙の結果に対してもつ影響力の平等(=投票価値の平等)をも要求していると解するのが判例・通説です。

憲法14条は、選挙権に関しては、投票価値の平等まで要求したものと解されているのです。

人口が10万人の中から1人を当選させる場合と、人口が100万人の中から1人当選させる場合では、1票の重みに10倍の格差があります。これは投票価値が不平等といわざるをえないというわけです。

(ロ)較差はどこまでなら許されるか。
技術的な困難性もあり合理的な理由のある投票価値の不平等は許されると解されています。では、どの程度の較差が許容されるのか問題になります。

通説は、1:2が限度とします(それ以上の較差は違憲)。

(ハ)違憲無効とされる選挙の範囲は問題のある選挙区だけか。
違憲無効とされる選挙は、定数配分規定のうち問題のある選挙区に関する規定のみならず、定数配分規定全体が違憲となると解されています(判例・通説)。

議員定数というのは、全選挙区に影響を及ぼすものだからです。

(ニ)違憲判決の方法はどのようにするか。
① 合理的期間を経過すると違憲(合理的期間論)
定数配分は、公職選挙法の配分表に基づいて行われます。変更には公職選挙法の改正が必要となりますが、法改正は直ちにできるわけではありません。

ですから、定数不均衡が判明したあと、公職選挙法の改正のための「合理的期間」を経過し、なお改正しない場合に違憲となるとするのが判例です。

② 事情判決の法理とは
事情判決の法理とは、処分などが違法であるが、これを取り消すことで公の利益に著しい障害を生ずる場合、裁判所は一切の事情を考慮して、当該処分を判決主文で違法と宣言するが取り消さないことができるとする法理(行政事件訴訟法31条)をいいます。

この事情判決の法理が、議員定数不均衡に関する裁判にもつかわれています(判例)。

それは、改正のための合理的期間を経過し当該選挙が違憲となった場合に、いったん行われた選挙が無効とすると、当該選挙で選出された議員は資格を喪失することになり(前議員も任期満了で居なくなっている)法改正すらできなくなってしまいます。

また、その選挙で選出された国会議員は、正当な国会議員でないことになるので、その国会議員による国会の判断も効力がないということになってしまいます。

国政に大混乱が生じるわけです。

そこで、行政事件訴訟法31条のいわゆる「事情判決」の法理を適用し、違憲の定数配分規定に基づいて行われた選挙を無効とせず、違憲であることを宣言するに止めるわけです。

■行政書士試験対策・判例

昭和47年衆議院議員選挙において、千葉一区と兵庫五区との間で1:4.99の較差が生じた。千葉一区の住民らが、投票価値の平等に反するとして選挙無効の訴えを提起した事件です。

「本件議員定数配分規定の下における各選挙区の議員定数と人口数との比率の偏差は、右選挙当時には、憲法の選挙権の平等の要求に反する程度になっていたものといわなければならない。」

「合理的期間内における是正が憲法上要求されている考えられるのにそれが行われない場合に始めて憲法違反と断ぜられるべきものと解するのが、相当である。」

本件の場合は、「憲法上要求される合理的期間内における是正がされなかったものと認めざるをえない」

「選挙区割及び議員定数の配分は・・・相互に有機的に関連し、一の部分おける変動は他の部分にも波動的に影響を及ぼすべき性質を有するものと認められ、その意味において不可分一体をなすと考えられるから、右配分規定は、単に憲法に違反する不平等を招来する部分のみでなく、全体として違憲の瑕疵を帯びるものと解すべきである」

「これらの事情を考慮するときは、本件においては前記の法理(事情判決の法理)にしたがい、本件選挙は憲法に違反する議員定数配分規定に基づいて行われた点において違法である旨を判示するにとどめ、選挙自体はこれを無効としないこととするのが相当であり・・・」
(議員定数不均衡事件 最S51.4.14)。

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